小さな旅の手帳

ポポロクロイスの二次小説とか雑記とか

ピエエル漫画のあとがきと解説モドキ

#ポポロクロイス物語 【ポポロ漫画】ピエトロとエルシオンが夢について語り合う話 - ポアレのマンガ - pixiv

何故かボリラク漫画より先に後日談の漫画を描いてしまった。こんなことある?

最初に思いついたのは「ピエトロが夢物語(ポポローグ)の思い出を誰とも共有できずにうだうだする」というシーンだったのですが、ちゃんと漫画にしようと思った時にこの内容だと話にオチがつけられんなーと思い今の形になりました。

前向きな形の物語になるように、あとは話が膨らむように、別で考えていたエルシオンの妄想をくっつけることにしました。

あと、ボリラク漫画のラストシーンはピエトロとすれ違うようにする予定なのですが、それをこの漫画の一番最初に持ってきました。これ私以外わかんないやつだ。

最初のネームはすげー読みづらかったので、デビューしてる漫画家である友人さんのアドバイスを頂き、最終的にこういうコマ割りになりました。アドバイスマジでありがたい。

意識するところとしては

  • 1ページの中に必ずキャラに何処にいるかわかるように背景と全身が見える場面を描く
  • コマにメリハリ(重要なところは大きく)をつける
  • 同じコマ割りのページを連続させない

でしょうか。これ、意識するのとしないのとでは全然違いました。

 

そして、今度はストーリーについて。

ピエトロの「ここにしようよ」の場面の草原は、ポポローグのOPに出てくるピエトロが寝っ転がってたあの草原のつもりです。その後の「あの時もこうやってここで寝そべっていたんだ」の台詞で気づいた方いるといいのですが💦

この漫画の中でナル笛のピエトロ(18)とピノン世代のピエトロ王(30)の中間みたいな性格のピエトロにしたかったのですが……まあそんな技量私にはなく、フツーに18歳のピエトロになった気がします。もうちょっと渋さが少し出ているピエトロにしたかったな。

「そしたらその人を急に~」のコマのエルシオンの顔が個人的にお気に入りです。顔が良い。

ピエトロとエルシオンはデイモスとの関わりが対になるなということに気が付きまして、二人の陰陽の差を描きました。

ピエトロの方の回想のデイモスの台詞は一文しか引用できませんでしたが、私はあのシーン全体がだいすこです。いいよね。

そしてパウロ国王とサニア王妃を始めて描いたのですが……難しかったネ!

ピエトロの「僕たちは少なからず~」の台詞は「幸せになる勇気」という本に書かれていたものを参考にしたものです。具体的な内容は忘れちゃったのでここには書きません(

「今度は世界を愛するために」のシーンはピエトロとエルシオンが向かい合ってる絵だったのですがめんどくさくなってピエトロオンリーにしました。

打ち解け、表情が柔らかくなった二人の顔が好きです。どっちもお母さん似なんだろうなぁ~って感じの顔ですね(?)

んで握手からのポポロクロイス城はファーストアニメの完全模写です。ファーストアニメ、城の出るシーン毎回一話ごとに違う絵なので凄いなーと思いました(小並感)

それ以降の背景は3Dオブジェクト素材を使いました。自分で作った3Dを使ってみたいですがそれはまた別の機会に。

ポポローグのことはナルシアも覚えていません。この記事の最初の方で言ったうだうだ話の中ではピエトロが「こんなこと、ナルシアにも相談したこと無いんだ」と言っているシーンがありました。大切な人ナルシアにさえも知らない(覚えてない)一面があるっていうの、なんかワクワクするの私だけですか??

ピエトロとボリスは結局最後まで現実ではすれ違ったままだったけど、心では繋がっている、みたいな描写にしたかったことを覚えています。

ルシオンは……ジルバと結婚して愛を知るのも良いし(エルジル)、ずっと旅をしてその途中でピノンやエレナおねーさんを助ける展開があっても面白いんじゃないかなーと思います!これからの活躍も楽しみ!

 

これからエルシオンが新シリーズでどう出てくるのか楽しみです。終わり。

ナルカイ漫画で描きたかったこと

#ポポロクロイス物語 【ポポロ漫画】ナルシアと実在したカイの話 - ポアレのマンガ - pixiv

この漫画、結構頑張って描いたので気に入ってます。

当時ツイートした時も好評でした。

 

んで、この漫画描こうとしたきっかけは、スマポの夢幻ダンジョン第4回……ナルシアとカイの意味深な会話からでした。(正確に言うとプレイしたのはRefrainの方で、初回の頃はまだプレイしてない時期でした)

ナルシア「……とても哀しいお話ね。双子の姉妹なのに、離れて暮らさなければならない定めなんて……。この物語に出てくる女の子……どこか、カイに似ているわ」

ギルダ「「ナルシア」も「カイ」も遠い昔に使われていた妖精の言葉。おっと、お喋りがすぎたね。さてと、休むとするかね」

カイの声《ナルシア、私たちの名前にはそれぞれの意味があるの。それは愛されて生まれた証。私たち、新しい命への祝福なんだ、きっと》

ナルシアの心の中に語りかけるカイ──。
その存在はとても優しくナルシアの心を満たしていくのでした。

カイの声《……私はね、ナルシア。ナルシアが初めて黄金の鍵で変身した時に──。私のことを思い出してくれて嬉しかったよ》

カイの姿をしたナルシア「……カイ」

カイの声《不思議だね、ナルシア。私……遠い昔にこうしてナルシアと話していたような気がするの。ずっと……ずっと昔に》

引用元:

popolos.web.fc2.com

「双子の姉妹」「遠い昔に使われていた妖精の言葉」「思いだしてくれて嬉しかったよ」

というワードにグサグサ刺さりまして、

「もしかしたらカイはナルシアと共に生まれた双子で、カイだけ死産(ヴァニシングツイン)したんじゃないか」と妄想が膨らんだのでした。

 

カイは褐色ですし、父親(詳細はぼかします、まだ読んでない方はポポニク2を読んでお確かめください)の元の姿も褐色。

父親の血が濃くて、妖精族の母親の体に適応できなかったんじゃ……とか理由もつけられるようになりました。

 

描きたかったことは、「黄金の鍵があろうとなかろうとずっと傍にいるからね」っていうメッセージでした。

ナルシアがスマポ以降、また黄金の鍵を手放さそうと手放さなさそうと、カイは傍にいてほしいな、という思いで。

 

ポポニク3はナルシアの話だそうですが、カイの正体もわかったりするのでしょうか?

これからのポポロの動きにワクワクです。

アヌメ作る時用のメモ

Twitterだと流れてしまうので、ここにメモっておきます。

 

線画

筆圧感知のないクリスタ標準のミリペンを使う。

サイズは3px。

将来、AE(アフターエフェクト)を導入したいと考えているので

その場合はアンチエイリアス無しで描こう。(後から追加プラグインのスムージングをかける)

今はAEが無いので元々線が綺麗なアンチエイリアスありで描く。

手振れ補正は0にしてる人(プロの方)が多いらしいけど私はブレまくるのでつけることにしてます!!

 

色塗り

フツーにバケツで塗っていく。

塗れてないところは色塗りレイヤーのメインカラー&サブカラーを両方とも黒にして確かめる。塗れてないところは囲って塗るが多分オススメ。

予定だけど、AEの追加プラグインで目はグラデにした方が今風でいいかも。

 

撮影(クリスタの場合)

本来はAEでやりたいところだが導入してないのでクリスタで頑張る。そのうちAEでのやり方も追記したいな。

  • グラデを多用!
  • 色調補正レイヤーを多用!(レベル補正とか便利)
  • ↑をマスクで更にいい感じに!
  • レイヤータイプは乗算加算発光がすごい(偏見)

これはひどい。つまり。ノリと勢いでやっちゃってる。

雰囲気が良くなれば全て良し(?)

 

その他自戒

  • カットの繋がりがイマイチなことがあるので絵コンテだけじゃなくてVコンテも作っておくと吉

以上。またなんかあったら追記します。

ボリラク結婚式2022

「大臣、結婚式は、ラクシャと二人だけでささやかに行いたいんだ。……それでもいいかい?」


 私の最愛の人──ボリスは、そう大臣に伝えた。


「そ、そんな、困りますよ王子! 城の主でありながら、そんな威厳のない式を行うなんて!」


 大臣は慌ててボリスの言葉を否定する。そんな大臣と対照的に、ボリスは落ち着いて答えた。


「威厳は無くとも構わない……そう思わないかい、ラクシャ」

「ええ、私は派手なことは苦手ですし……良ければ、慎ましやかに式を行いたいわ」


 私は、思っていることをそのまま伝えた。知っている人達と言えど、大勢の人たちに囲まれて祝ってもらうのは、少々辛い。
 ……それに、こんな大事な式だからこそ、ボリスと二人きりで行いたいわ。


「む、むう、そこまでおっしゃるのなら……わかりました、服やお料理などは下々に用意させますので、その時ノックした時はお応えください」

「わかった。ありがとう、大臣」

 

◆◆◆

 

 気の利かせてくれた大臣たちは、ウエディングドレスと料理を用意してくれた後、すごすごと私達の部屋から立ち去った。料理は二人分なので、量は──かつて故郷の村で見た──普通の式で出てくるようなものではなかったが、私達にはそれで充分だった。


「では、ラクシャ。……誓いを」

「ええ。……私はボリスと永遠に愛し合うことを、誓います」

「僕も、誓います」


 そっと、ボリスが私の腰に手をまわし、顔を近づけてくる。私はそっと目を閉じ、「それ」を待った。
 ……これが、私達二人にとっての、初めての唇のキスだった。

 いつまでそうしていたのかは正確には数えていないけれど、とても幸せな時間だったことは覚えている。
 私はさっきまで口で息ができなかったせいか、それとも違う理由なのかはわからないけれど、とてもくらくらしてしまった。


「大丈夫? ラクシャ」ボリスは心配そうに私の顔を覗き込む。

「ええ、大丈夫よ。少し息苦しかっただけ。少しソファで休ませて?」

「もちろん。料理はゆっくり食べようか」


 私達は、綺麗に並べられた料理をゆっくりと味わって食べた。
 食材は、地上の世界から輸入しているらしい。だから、安心して食べていいよと、ボリスは言っていた。

 綺麗に料理を平らげた後、私たちは部屋でゆったりと踊った。
 天空城はやはり空の上なので寒い。なので、暖炉が置いてあるのだが、私達はその暖炉の近くで踊った。
 ゆらゆらと私とボリスの重なり合う影が揺れる。それはとても幻想的で、とても美しかった。

 ……そうしてそれも終わった後、私とボリスはバルコニーで星空を眺めた。下には厚い雲があり、地上にいては一生見られなかった光景だ。


「……約束した時も」

「うん?」

「あの約束をした時も、こんな月と星が綺麗な夜だったわ」

「そうだったね。でも、あの約束は結局……」

「いいの。ボリスのせいじゃないし、それに……今は、ボリスと傍にいられるだけで、幸せだから」

「……そうか」

「……ねえ、ボリス」

「うん?」

「今日は……星が綺麗ですね」

 あなたは、私があなたをこんなに想っていることを、知らないのでしょうね。

「ああ、でも今日は……月も綺麗だ」

 僕は……自分の思いも、ラクシャの想いも、理解しているよ。


 ──『愛してる』

 

 

【あとがき】

「もくり」という作業通話チャットでお話しながら、ボリラク好きの人たちと一緒にテーマ「結婚式」で小説を書くという企画で書きました♪

季節お題「父」

「クロウ、珍しく今日は城の中で事務仕事か」


 ここはオルデアン王国の執務室。まだ朝早いものの、普段アデスは城の中で一番に早く起きるのだが──、今日はなんとクロウが事務仕事をしていた。


「アデス王、お早うございます。そうなんですよ、僕みたいな者がどうして事務仕事なんてしなきゃいけないのか……しかもこんな早朝から」

「ハッハッハッ、わしを追い抜いて起きている者がいるとはな。愉快愉快」

「そうですか……それで、普段は一番朝早くに起きて、何をされているんです?」


 アデスは、清々しい表情で話す。


「朝起きて一番最初にすることは、バルコニーに出て王国全土を見渡すことだ。そうして、国の一日の始まりを見届ける。わしはオルデアンの、現在の〈父〉だからな」


 一息ついて、こんなことを言った。


「わしはオルデアンの皆のことを家族だと思っているし、クロウ、お前だって大きな息子みたいなものだと思っているぞ?」

「……!?」


 思わず、クロウの作業の手が止まり、アデスの方を振り向く。


「……な……、本気でおっしゃられているのですか。僕はリリア姫と歳も離れています。息子というのは、無理があるかと……」

「そう謙遜するでない。お前の武勇伝はファウストからよく聞いている。これからもお前の活躍、期待しているぞ」


 ……ファウストさんめ、武勇伝ってそれ皮肉を込めて言ってないか? クロウはそんな思考が脳裏によぎった。
 でも、まあ、アデス王が第二の父というのも、悪くないかな、と思う彼なのであった。

 

 

書いた日:2022年6月15日

季節お題「桜」

「お母さん! 見て見て、桜よ! ……どうしたの? 何か、面白い事でもあった?」
「いえ……ルナがそうやって幸せそうなのが、とても嬉しくて」
「そうなの? 変なお母さん。そうだ、お母さんもこっちにおいでよ。楽しいよ!」
「ありがとう、ルナ。……でも、私はもう、そちらには行けないの」
「どうして……?」
「それは……」

 

 ……気が付くと、私はベッドで寝転がっていた。今のはどうやら、夢だったらしい。
 そうだった。お母さんはもう、この世にはいないんだったね。涙で視界がぼやけていたので、私はそっとそれを拭った。
 時折、お母さんの夢を見ることがある。桜の夢を見たのは、きっと今が春だからだろう。今夜も、朧月が夜空でぼんやりと光っている。
 あれから何度季節が巡っても、私は失った大切な人……お母さんのことを思い出す。時々、思いだして、泣いてしまうこともある。もうしっかりしなきゃいけない歳なのに、こんな調子の私をお母さんが見たら、きっと呆れられてしまうだろうな。
 そのことをピノンに少しだけ相談したことがある。ピノンは、自分のことのように真剣な顔で考えてくれて。「気分転換に、ポポロクロイス城下町の桜でも見に行こうよ。日の国っていうところから頂いた木なんだって」と、提案をしてくれた。そして実際に、ある年の春に、見に行ったことがある。凄く可愛いお花だった。暖かくて少しだけ肌寒い季節には、とてもピッタリなお花だな、と思った。
 私は少しだけ、気分が晴れやかになった。ありがとうピノン──と思っていたら、あるお母さんらしき人と女の子が花見をしているところを見てしまった。その子は子供の頃の私とはしゃぎ方がそっくりで、もしかしたら、私もあの子みたいにお母さんと一緒にお花見、できたかもしれないな……と、少しだけ胸が締め付けられる思いがした。
 ピノンには「楽しかったよ」とだけ言って、それ以来、ポポロクロイスの桜は見ていない。またああいう親子を見て、胸の締め付けられる思いをしたくないという、勝手な理由からだった。でも、夢に見るまで、私はあの桜という花のことが好きになってしまったらしい。

 

 ……夢の中でも構わないから、また、お母さんと一緒に桜を見ることができるといいな。
 ここで待ってるよ、桜のふる丘で。

 

 

書いた日:2022年4月15日